Doctor’s health log(内科医の視点)

総合病院の内科医師が実際の体験を通して健康回復・維持・増進の方法を紹介する雑記ブログ。

漢方薬は煎じて作ると、さらに効果が高くなる

漢方薬は煎じるとさらに効果が高いのは何故でしょうか?

 

それは

インスタント食品と

ちゃんと作った料理の違いと同じです。

 

ちゃんと作った料理の方が

栄養分が逃げずに入っていて

美味しいし、体に良いですよね。

 

漢方薬も同じです。

一般に市販されているエキス製剤は、

生薬を乾燥して作っています。

 

そのため、生薬からエキスを取り出す際に

いくらか良い成分が蒸発してしまいます。

 

ところが煎じると、

生薬の成分を逃すことなく使えるため

効果が高くなります。

 

実際に葛根湯のエキス製剤には、

乾燥させる際に

麻黄の成分が揮発してほぼ抜けると言われています。

 

そのため煎じて作った葛根湯は風邪に効いたけれど、

市販で売られている葛根湯は風邪に効かないということが

実際に起こります。

 

故に、風邪に対してエキス製剤を使う場合、

私は麻黄の成分が予め多く入った麻黄湯

勧めることが多いです。

 

一方、煎じることは確かに面倒臭いですが、

それによって高い効果が得られます。

 

実際には、私自身はエキス製剤でも効果が得られているので、

面倒臭くて煎じることはしていません。

 

しかし煎じることでより高い効果を得ている人は沢山見ていますし、

最近は煎じるための道具も発達し、

手軽にできるようになっているみたいです。

 

電気ケトル煎じ器があるそうで、

それを見た時は、

煎じる器もこんなに発展してるんだなあと、感動しました。

 

これなら煎じる気にもなれそうですね。

皆さんはどうですか?

 

 

 

 

 

 

 

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