Doctor’s health log(内科医の視点)

総合病院の内科医師が実際の体験を通して健康回復・維持・増進の方法を紹介する雑記ブログ。

普段よく使う薬も、作用機序はよくわかっていないものが多い

西洋医学にも何故薬が効くかわかってないものを

効果があるからという理由だけで

よく使用します。

 

例えば、アセトアミノフェン。

発熱や痛みがある時に、

まず最初に使うことが多い薬です。

 

多くの麻酔薬。

実は、何故麻酔が効くのかは

わかっていません。

 

薬を使えば眠る。

手術で切っても痛みを感じない。

だから効果があると判断されています。

 

このように作用機序がわかっていなくても

効果さえあれば

エビデンス(科学的証拠)と考えられているのです。

 

漢方薬やサプリメントは効果があっても

エビデンスは本当にあるのか、

と疑われることが多いです(医療者にも、一般の人にも)。

 

例えば、お腹の痛みに使える薬として、

芍薬甘草湯があります。

 

これは筋肉が痙攣するような痛みに効果があります。

 

具体的には、

●こむら返り

●胃や腸が激しく動く時の痛み

●生理時や生理前後の痛み

●尿管や胆管に石詰まった時の痛み

など。

 

生薬の構成成分も少なく、もともと即効性が期待できる薬ですが、

2包同時に飲むことで

もっと速い効果が期待できます。

 

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このように実際に効果があるならば、

西洋医学の薬と同じ様に

積極的に使用して良いのではないかと考えます。

 

少なくとも現時点では

健康を回復・維持・増進していくために

西洋医学だけでは限界があります。

 

副作用がゼロではないので慎重なことも大切ですが、

使えるものは使っていくことが

さらに重要なのではないかと考えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

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