Doctor’s health log(内科医の視点)

総合病院の内科医師が実際の体験を通して健康回復・維持・増進の方法を紹介する雑記ブログ。

【重要】飲む薬の数を必要最小限にすることで、薬を効きやすくし、副作用を減らすことが大切。

 

 

はじめに

 

「何故こんなにも飲む薬が多いのか」と、

困っている方はいませんか?

 

飲む薬は必要最小限にすることが大切です。

 

何故なら、大量の薬を飲んでいると

薬同士が邪魔して、

薬のキレが悪くなったり、

薬の効果を評価しにくくなったり、

副作用が出現する確率が増えるからです。

 

その他にも色々な有害な作用があります。

 

今回は、飲む薬を必要最小限にすることの大切さについて

書いていきます。

 

 

飲む薬を必要最小限にするメリット

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飲む薬を必要最小限にすると、以下のようなメリットがあります。

 

・薬同士が邪魔して効果を強めたり、弱めたりすること(相互作用)を回避できる。

・どの薬が効いたかどうか判断しやすい。

本当に必要な薬かどうか評価しやすい。

飲み忘れが防げる。

・薬飲んでもお腹いっぱいにならず、十分な量の食事を食べることができる。

副作用が出現する確率が減る。

副作用が出現しても、原因となる薬をみつけやすい。

医療費が減らせる。

・本当に必要な新しい薬を開始しやすい。

 

 

薬の副作用で困った例

 

具体的には以下のような副作用が出ることがあります。

 

・風邪薬や抗生剤、痛み止めを飲んで肝機能が悪くなった。

・免疫調整剤や抗血栓薬を飲んで急に呼吸が苦しくなった。

・血圧の薬や糖尿病の薬を飲んで眩暈がするようになった。

・心臓の薬や下痢止め、鉄剤・抗生剤を飲んで吐き気がするようになった。

・抗生剤を飲んで皮膚にブツブツができたり、下痢をするようになった。

など。

 

副作用を起こす頻度は基本的にはそれほど高くないですが、

どのような薬でも起こりえます。

 

中には取り返しのつかない副作用が起こることもあります。

 

薬を飲むのを怖がりすぎると、

何も治療が出来なくてかえって大変な事態になることがありますが、

薬を飲む際には、自分でも納得して飲むようにしましょう。

 

 

副作用が出ないけれど、効果がない薬もある

 

医学的に効果が証明されていない薬を、

効果がないのに飲み続けている例もあります。

よくあるのは、胃薬を何種類も飲んでいるケースです。

 

胃薬は基本的には1種類で十分です。

何種類も飲んでいる方の多くは、

不要な薬を飲んでいます。

 

主治医と相談してみて下さい。

 

 

薬の減らし方

 

貴方は今どのくらいの数の薬を飲んでいるでしょうか。

そしてそれは貴方にとって本当に必要な薬でしょうか。

何か減らせる薬はないでしょうか。

 

まずこのように考える習慣をつけてみましょう。

そうすることで、今飲んでいる薬に関心をもてるようになります。

 

関心がもてるようになると、

医師が処方する際に適切に相談できるようになります。

 

 

最後に

 

薬を必要最小限にすることは

治療効果を得る意味でも、副作用を減らす意味でも

本当に大切なことです。

 

私たちとしても、薬を必要最小限にする努力を常にしていますが、

残念ながら医師の中にはそうでない方もおわられます。

 

また患者さんの中にも、

不要と考えられる薬を自ら強く希望して飲み続ける方がおられます。

 

今後も私たちは努力をし続ける覚悟でいますが、

残念ながら医師だけの努力だけでは薬を減らすことはできません。

 

患者さん自身も勉強して、

処方されている薬の意義をしっかりと考えることが

薬の飲み過ぎを減らすのに必要不可欠です。

 

この記事が、大量の薬を飲み続けている人にとって

必要最小限にするきっかけになって頂ければ嬉しいです。

 

 

 

 

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