Doctor’s health log(内科医の視点)

総合病院の内科医師が実際の体験を通して健康回復・維持・増進の方法を紹介する雑記ブログ。

夜間・休日の救急外来を受診するタイミング

10連休が始まり、自分の好きなことをしたり、

旅行に行かれたりしている方も多いと思います。

 

一方で、連休中に病気になったら、どうしたら良いのか。

どのタイミングで病院に行けば良いのか

悩まれている方も多いのではないでしょうか?

 

しかし実際に受診されたは良いが、

長時間待たされた上に、薬もろくに出してもらえなかったし、

研修医や普段診てもらっているのとは別の科の先生に診察されて

主治医にも診てもらえなかった、など

不満ばかりでかえって気分が悪い思いをした方もいると思います。

 

そのような方のために今回は、

夜間や休日に救急外来を受診するタイミングについて

書いてみようと思います。

 

 

 

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救急外来を受診するタイミングはズバリ、

「普段と比べて明らかに状態がおかしい時」です。

 

この「明らかに」というのが、ポイントです。

 

なぜなら、救急外来とは救命救急を行うところであり、

緊急性を判断して治療することが目的だからです。

 

そのため、緊急性がない(=通常営業日まで待てる)状態であれば、

次の通常営業日まで待って、主治医や専門医に診てもらうようにします。

 

救急外来はマンパワーが少なく、利用できる医療資源は限られています。

そのため、そもそも救急外来を受診しているという時点で

通常営業日よりリスクがあるということになります。

 

詳しい検査や特別な治療は通常よりマンパワーを必要とするものであり、

これらを行うのは

通常の営業日に行うよりも危険を伴います。

 

ではどのようにすれば、

リスクを最小限にすることができるでしょうか?

 

緊急性がない状態であれば、

通常営業日まで待ってもらうことで

リスクを最小限にできます。

 

 

ただし例外があります。

 

それは「主治医からこのような症状が出たら、受診して下さい。」と

言われている症状が出た時です。

 

例えば、抗がん剤治療中に発熱する方などがその良い例です。

白血球の中の好中球というものが非常に少なくなった状態では、

受診が遅れると命に関わることがあります。

 

しかし、好中球が少ない時は免疫反応が起こりにくく、

重症なのに症状が少ないことがあり、

症状が発熱だけ、ということがあります。

 

 

最後に一言。

 

上記を読んでみてもよくわからない

あるいは迷ったら、

病院に連絡して相談するか

救急外来を受診するようにして下さい。

 

 

 

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