Doctor’s health log(内科医の視点)

総合病院の内科医師が実際の体験を通して健康回復・維持・増進の方法を紹介する雑記ブログ。

【重要】40歳をすぎたら、大腸カメラを定期的に(3年に1回は)受けましょう。

大腸がんは多い。罹患率1位、死亡率2位。

 

大腸がんが最近増えていて

自分も大腸がんではないか、と不安になっていませんか?

 

2018年度の統計では、

大腸がんは、がん全体で最も患者数が多く(男性で2位、女性で2位)、

死亡率が2番目に高い(男性で3位、女性で1位)がんです。

そして働き盛りの40歳頃から増え始めています。

 

 

大腸がんを早期発見できる症状はない

 

そのため「どのような症状が出れば、大腸がんでしょうか?

と心配されて質問される方が最近多いです。

 

しかし残念ながら、

腸が詰まったり、破裂したりしない限り、

「この症状があれば大腸がんです」

というものはありません。

 

 

症状が出てから大腸カメラでは十分に検査の恩恵は得られない

 

そこで「症状が出たら大腸カメラを受けに病院に来ますね。」

と言われる方がおられますが、

その時点では手術ができないことがありますし、

治療ができたとしても人工肛門(お腹に腸をつけて、そこから便を出す状態)での

生活になることも多いです。

 

また治療自体も難しいこともあるので

やはり症状がない段階で定期的に大腸カメラを受けることを

強くオススメします

 

 

便潜血検査では安心はできない

 

毎年、便潜血の検査を受けているから大丈夫です。」

と言われる方が沢山おられますが、

癌から出血がなければ、検査にひっかかりません。

 

また、痔などで大腸の別のところから出血していても

検査にひっかかってしまうため、

「痔があるから、そこからの出血だろう。大丈夫。」と自己判断して、

一種の免罪符になっていることもあります。

 

その結果、逆に大腸カメラを受けに来るのが遅れ、

癌が進行して人工肛門になるケースや

手術ができない状態になるケースを

沢山みています。

 

 

CTでは大きなものでなければ、大腸がんはわからない

 

「じゃあ、CTの検査でわかるんじゃないの?」

という疑問をお持ちの方いるのではないでしょうか?

 

実は残念なことに

CTではよほど大きくないと

大腸がんはあってもわかりません。

 

 

大腸がんの有無が最も確実にわかるのは、大腸カメラ

 

貴方に大腸がんがあるか、ないかを

現時点で最も確実に判断できるのが

「大腸カメラ」なのです。

 

 

症状ない時こそ、定期的に大腸カメラを受けましょう。

 

では、定期的に大腸カメラを受けるとどのようなメリットがあるのか。

以下のようなものがあります。

 

・癌やポリープがなければ、貴方に安心を与えてくれます。

ポリープがあった場合は、良性の段階で切除することも可能です。

・仮に癌であっても早期であれば、大腸カメラで切除できます。

・万が一、進行していたとしても、手術の切除が可能なことがほとんどです。

 

以上より、大腸カメラを定期的に受けることは

他のどの癌の検査よりも恩恵があると考えます。

 

 

最近は、大腸カメラ自体の発達と挿入技術の進歩により

多くの人が、特に痛みも苦痛も感じずに

大腸カメラを受けられるようになりました。

 

「私は大丈夫。」と思って全く大腸カメラを受けていない人こそ、

大腸がんで苦しむ姿を沢山みてきました。

 

貴方が40歳以上ならば、

この機会に大腸カメラを受けてみることを

是非検討してみて下さい。

 

最近は、ふるさと納税で

大腸カメラ付きの人間ドックを

行なっているところもあるみたいです。

 

 

 

千葉県鴨川市 

 

 

 

 

 和歌山県御坊市

 

 

 

 

 

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